こんにちは。時短父さんです。

先日、当ブログのに以下のようなコメントを頂きました。

いつも楽しく見ております。
時短父さんの米国株決算書の読み方を紹介いただけませんか。
米国株に投資をしていていも決算書まで読み込まれる方は少数だと思いますので、
多くの読者にとって参考になるのではと思います。

こういうコメントを頂くと本当に嬉しいですね。自分ではあまり意識したことなかったのに、読者の方には役に立っていることもあるんだと。

今回はこのコメントというか、リクエストにお応えいたしまして、時短父さん流の決算書の読み方をお伝えします。

巷には、数多くの決算書の読み方の本が溢れていていまして、本流としてはそちらが正しいのでしょう。ただそこに書いてあることを全て実行することは、忙しいサラリーマン投資家にとってはほぼ不可能なことだと思います。複数の銘柄に投資されているなら尚更です。

私もサラリーマン投資家ですので、時間がなかなか取れない中で、決算書に目を通す必要がありますが、いかにポイントを絞って決算書を読むかを意識しています。そのポイントさえ掴めれば、複数の銘柄に投資していても、保有銘柄の決算発表が同日に複数あったとしても、処理できると思います。

あくまで私流の読み方ではありますが、皆さんのお役に立てれば幸いです。

では早速やっていきましょう。

時短父さん流の決算書の読み方です。

前提として、投資家にとって決算書を読むタイミングというのは、主に2つあると思います。

一つは投資を検討している段階。もう一つは既に投資している銘柄の決算発表があった時です。

基本的には同じようなところを見るのですが、前者はより詳細に、慎重に読む必要があると思っていまして、後者はササッと見る感じではあります。ここでは前者でも後者でも共通して読むところを書きたいと思います。

ポイントは以下の3点です。

①中期的な業績トレンドを把握する(売上高・営業利益・純利益・一株利益)
②事業ポートフォリオを構成する中核事業を把握する
③キャッシュフローを把握する(営業CF・投資支出・FCF)

①中期的な業績トレンドを把握する(売上高・営業利益・一株利益)
やはりなんと言っても業績が良いのか悪いのかは大事なポイントですよね。特に売上高が増えているのかは一番ではないかと思います。

売上高が減っているのに、利益が伸びているなんて、あまり聞いたことありませんからね。利益を残すためにも、おおもとの売上高は非常に大事です。

ただこれも中長期的に増加傾向にあるかがポイントかなと思います。あるイベントがあって、ある年だけ急激に増えていても、翌年になるとそのイベント効果がなくなり、元に戻るなんてことはよくあります。
コロナ禍の時にワクチン需要がありましたが、ファイザー(PFE)なんて企業はその恩恵を受けましたね。ただ感染が落ち着くと売上高は急減しました。
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(楽天証券より)

営業利益も大事です。売上高から売上原価と営業費用を差し引いて残ったものです。ここは本業の儲けを示す部分ですので、その会社の実力が分かります。売上高営業利益率が高い企業も投資の魅力がありますね。

ただ営業利益については賛否両論あるかと思います。減価償却費などキャッシュの支払を伴わない費用や支払利息など本業とは直接関係ない費用が含まれます。それよりも、それらを除いたEBITDAを重視する場合もあります。

決算書にこのEBITDAが載っていればこちらも確認すると良いでしょう。

業績トレンドでは一株利益も重視します。純利益(当期利益)を発行済み株式数で割った数字ですので、純利益が増えれば、一株利益も増えるのが基本ですが、それ以上に後者増えることがあります。

それは自社株買いによって発行済み株式数(分母)が減っている場合ですね。

また一株利益でも決算期に発生した特別事項(減損など特別費用や買収などによって一時的に増えた売上高)などを考慮した調整後一株利益です。通常の一株利益はGAAPでの報告事項ですが、調整後一株利益はNon-GAAPですので、10Qや10Kなどの当局報告書には掲載がありません。決算発表のプレスリリースに確認します。

まぁ、あまり特別事項ばかりも困るのですが、一応この調整後一株利益が伸びている方が良いですね。アッヴィ(ABBV)の一株利益を参考に見てみて下さい。近年では両者の差は10ドル近くに広がっています。
通期 業績推移
 

②事業ポートフォリオを構成する中核事業を把握する

中期的な業績トレンドを把握できたら、その後は当該企業の事業ポートフォリオを確認します。そしてそのポートフォリオの中核事業が何かを見ましょう。

簡単です。その企業が何で稼いでいるかを確認するだけです。

大概は決算発表のプレスリリースに決算期の事業別売上高などが書いてあります。ご自身でその数字を確認して、エクセルにポチポチ入力して、売上高の構成グラフを作っても良いですが、企業によっては下のようにグラフで見せてくれる場合があります。

こちらはある期におけるジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)の医薬事業の売上高構成比ですね。
InnovativeMedicine

Oncologyとimmunologyが主力なんだなってことが分かればそれでOKです。そのうち、そのカテゴリーの中の商品名も分かるようになってきます。

③キャッシュフローを把握する(営業CF・投資支出・FCF)

最後はキャッシュフローです。たぶん数多くの投資ブロガーさんや株クラの皆さんのなかで、私ほどキャッシュフローに拘っている人はあまりいないのでは?と思うほど、私はここを注視しています。

というのも、私は配当株投資をしていますので、どうしても配当の原資となるキャッシュフローがどうなっているかを確認しておく必要があるのです。

決算書には財務諸表の一つとしてCF計算書が付いてくると思います。私が注目するのは、その資料の中の営業キャッシュフロー(Net Cash Provided by Operating Activities)と投資支出(Purchases of property, plant and equipmentまたはCaptal Expenditures)、そしての差額であるフリーキャッシュフローです。

コカ・コーラ(KO)のCF計算書を見てみましょう。

こちらは営業CFです。赤枠の部分だけ見ておけばOKです。
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で、こちらは投資キャッシュフローのパートですが、投資支出(赤枠)の部分を見ておきます。
なんで最下段のネットで見ないかというと、ネットだと買収などで大きな金額が動くことがあります。一方で投資支出は現行事業の継続に必要な定期的な設備投資としての支出が分かります。
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営業CFと投資支出を確認したら、これらを差引します。残ったのがフリーキャッシュフローです。このフリーキャッシュフローが中長期的に増加しているかは、配当株投資家にとって非常に大事です。

何故なら、配当はこのフリーキャッシュフローから支出されていると言っても過言ではありません。ここに余裕があれば、今後の配当支払がどうなるか(増えるか、減るか)が予想しやすくなるからです。

で、その余裕があるかどうかの判断に必要なのが、最後の財務キャッシュフローですね。

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ここではDividendsを見ます。このDividendsの金額をフリーキャッシュフローで割ってやると、フリーキャッシュフローのうちどのくらいの割合(比率)で配当を支払っているかが分かります。

この数字が低ければ低いほど配当は安全ですし、今後の増配にも余力があるということです。逆は、、まぁそういうことです。

コカ・コーラの例で見ても分かるように、配当は年々増えていますよね。連続増配企業ですから当然です。一方でフリーキャッシュフローの増加がそれに追い付いていなければ、どうなるでしょうか?想像に難くないと思います。

KO 通期FCFと配当性向推移

配当株投資をやるなら、ここを重要視したいところですね。

ということで、今日は時短父さん流の決算書の読み方をお伝えしました。全てをお伝え出来たかは怪しいのですが、この3点だけでも見て頂ければ、私が見ているポイントを抑えられるかなと思います。

何となく投資をやっているだけでなくて、どうせやるなら決算書まで読める投資家になったら一石二鳥ですね。

楽しい投資生活を。
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Source: 時短父さんの投資生活